健康診断・検診
特定健診のご案内
当院では西脇市在住で40歳以上75歳未満の国民健康保険や被用者保険(健康保険組合や共済組合などの医療保険)の被保険者と被扶養者(家族)の全員、および75歳以上の後期高齢者、多可町在住で40歳以上75歳未満の国民健康保険加入者を対象に、糖尿病などの生活習慣病を予防するため、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健康診査(特定健診)を、個別健診として実施しています。
『当院の理念:③地域のかかりつけ医として、予防医学を重視した医療の提供』にありますように、当院も指定医療機関として、個別健診を受けることが可能です。
生活習慣病は、一人一人が、バランスの取れた食生活、適度な運動習慣を身に付けることにより予防可能です。ご自身の健康状態を毎年確認し、健康づくりにつなげていくことが重要です。定期的に当院や他の医療機関を受診している方も、健康に自信のある方も、毎日を元気に過ごすために、年に一度は健診を受けましょう。
- よくあるケース
- 私が西脇市立西脇病院内科勤務時代に、高血圧だけで外来通院中の患者様がおられました。病院にかかっているから健診は受けなくても大丈夫とおっしゃっておられましたがその方に、私は、「高血圧に関して投薬等で管理できていても、いつのまにか糖尿病になったりする可能性があります。外来での診療時間は限られており、一人一人の患者様を頭のてっぺんから足の先まで細かく診る事は残念ながら不可能なので、年1回の健診は受けて下さいね」と説明し、健診受診の重要性についてはよく説明しておりました。
まだ受診されていない方はご自身が加入している医療保険者(自営業の方は西脇市市役所0795-22-3111へ、会社等へお勤めの方(被扶養者を含む)は、お勤め先)までお問い合わせ下さい。
※お勤めの方で、事業者健診(お勤め先で実施する健診)を受診された方又は受診予定の方は、新たに特定健診を受診する必要はありません。
西脇市・厚生労働省ホームページより抜粋
検査内容
- ・基本健診
- ・特定健診問診:内服薬や喫煙歴、飲酒の有無など生活習慣の問診です。
- ・身体計測:身長、体重、腹囲測定
- ・血圧測定
- ・血液検査:脂質・肝機能・腎機能・尿酸・血糖・貧血
- ・尿検査:糖・蛋白・潜血
- ・詳細健診
- ・心電図検査 医師の判断で追加となる場合があります
(当院では眼底検査はできません。必要な際は近隣眼科を紹介致します)。
その結果からメタボリックシンドロームの危険性のレベルを判定します。生活習慣の改善が必要な方は、特定保健指導を受けましょう。
- 1.対象者(次のア、イどちらにも該当する方)
- ア 受診日当日に西脇市ないし多可町国民健康保険に加入している方
イ 40歳以上の方
多可町の方は75歳未満である事も必要
※社会保険(健康保険組合など)の方(被扶養者含む)は、詳しくは事業主にお問い合わ せください。 - 2.受診費用
- 西脇市・多可町の方⇒特定健康診査受診券の利用で無料
- 3.実施時期
- 5月から3月
- 4.申し込み方法
- 下記にあります当日持参して頂くものを用意頂き、直接当院へお越し下さい。
- 5.当日持参して頂くもの
- 特定健康診査受診券、保険証、当院受診歴のある方は当院の診察券
健康診断のご案内
事業者は、労働安全衛生法第66条に基づき、労働者に対して、医師による健康診断を実施しなければなりません。また、労働者は、事業者が行う健康診断を受けなければなりません。当院では随時、健康診断を実施しておりますので、以下の内容を参考にして頂き、ご希望される方はご来院下さい。 企業単位でまとまって多人数の健康診断希望の場合は、予約制で1日1~2人ずつの受診が可能です。事前に当院へご連絡下さい( 0795-24-0456)。
- 一般健康診断の項目
- 雇入れ時の健康診断 (安衛則第43条)
- 1 既往歴及び業務歴の調査
- 2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
- 3 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
- 4 胸部エックス線検査
- 5 血圧の測定
- 6 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
- 7 肝機能検査(AST、ALT、γ―GTP)
- 8 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロー ル、血清トリグリセライド)
- 9 血糖検査
- 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
- 11 心電図検査
- 定期健康診断(安衛則第44条)
- 1 既往歴及び業務歴の調査
- 2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
- 3 身長(※2)、体重、腹囲(※2)、視力及び聴力の検査
- 4 胸部エックス線検査(※2) 及び喀痰検査(※2)
- 5 血圧の測定
- 6 貧血検査(血色素量及び赤血球数)(※2)
- 7 肝機能検査(AST、ALT、γ―GTP)(※2)
- 8 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロール、血清トリグリセライド)(※2)
- 9 血糖検査(※2)
- 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
- 11 心電図検査(※2)
※2:定期健康診断(安衛則第44条)における健康診断の項目の省略基準 定期健康診断については、以下の健康診断項目については、それぞれの基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは省略すること ができます。なお、「医師が必要でないと認める」とは、自覚症状及び他覚症状、既往歴等を勘案し、医師が総合的に判断することをいいま す。したがって、以下の省略基準については、年齢等により機械的に決定されるものではないことに留意して下さい。
医師が必要でないと認める時に省略できる健康診断項目とその対象者
身 長
20歳以上の者
腹 囲
1. 40歳未満(35歳を除く)の者
2. 妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断された者
3. BMIが20未満である者(BMI(Body Mass Index)=体重(kg)/身長(m)2)
4. BMIが22未満であって、自ら腹囲を測定し、その値を申告した者
胸部エックス線検査
40歳未満のうち、次のいずれにも該当しない者
1. 5歳毎の節目年齢(20歳、25歳、30歳及び35歳)の者
2. 感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働いている者
3. じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者
喀痰検査
1. 胸部エックス線検査を省略された者
2. 胸部エックス線検査によって病変の発見されない者又は胸部エックス線3. じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者
貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、 血糖検査、心電図検査
35歳未満の者及び36~39歳の者
- 健診費用
- 約8,000円程度:全額自費(検査必要項目が少なければ、その内容により費用は安くなります)。
大腸がん検診(個別検診)のご案内
大腸がんは、かつて日本では少ないがんとされていましたが、戦後から1990年代までに急速に増えてきたがんの1つです。年間約12万人(2012年)が大腸がんになっています。早期発見が治療効果につながります。西脇市では、検査方法として便潜血検査にて、二日に分けて便を採取し、指定医療機関(当院も指定されています)に提出していただきます。詳しくは西脇市市役所健康づくりセンター( 0795-22-3111)へ電話でお申し込みください。
- 対象者
- 西脇市に住所を有し、25歳以上になる方
町ぐるみ健診で大腸がん検診を受けられる方は個別健診が受けられません。 - 大腸がん検診無料クーポン券対象者
- 毎年5月頃に、以下の方々へ「大腸がん検診無料クーポン券」を郵送します。
- ・ 40歳・60歳になられる方
- 検診期間
- 毎年5月中旬~3月31日
- 検診費用
- 700円
(大腸がん検診無料クーポン券対象者は無料です。) - 検診費用の免除
-
下記の1~3に該当する方は検診料金が免除になります。
ただし、下記の2と3に該当する方は事前に健康づくりセンターへ申請が必要です。- 1. 後期高齢者医療保険の方
- 2. 生活保護を受けている方
- 3. 市民税非課税世帯
検査後判定とその後の対応について
便潜血検査の意義について
- ・便潜血検査は簡単にできるが、精度は低い。
- ・便潜血検査が陰性でも、大腸がんがないとは言えない。
- ・逆に便潜血検査が陽性でも、大腸がんが見つかる可能性は数%程度。
- ・それでも便潜血検査を受けていれば、大腸がんで命を落とすリスクはかなり減る。
言葉で説明してもなかなか分かりにくいので、以下の図のようになります。
一見、便潜血検査は有用でないように思われますが、総合的に便潜血検査を受けていれば、大腸がんで命を落とすリスクはかなり減るというデータがあり、検診により病気による死亡率を低下させることができる数少ない検診です。
検査陰性の場合
便潜血検査2回のうち、2回とも陰性の方は、正常である可能性が高く、精密検査は不要と判断されます。但し、大腸がんを見逃してしまっている可能性(疑陰性率は上の図にもある通り、進行がんでも10-20%、早期がんなら約50%程度)がある為、便がすっきり出ない、便が細い、腹痛等の症状がある場合は、大腸内視鏡検査を受ける事が勧められます。
⇒当院では月曜日から金曜日、13:00~15:00の時間で予約検査として検査を受ける事が可能です。
内視鏡検査を受けられない方は、1年後に便潜血検診を再検査下さい。
検査陽性の場合
-
便潜血検査2回のうち、1回でも陽性の場合は、精密検査を受ける必要があります。精密検査は、大腸内視鏡検査が推奨されており、精密検査を受けた患者様の約3%に本当の大腸がんが見つかるというものです。従って、便潜血陽性であっても、大腸がんであると決まったわけではないので、過度に心配されず大腸内視鏡検査を受けて頂きたいと思います。
残念ながら大腸がんが発見されたとしても、早期がんの一部は内視鏡治療で根治が望めますし、進行癌であっても進行期がⅢ、一部Ⅳであっても手術可能であれば、化学療法(抗癌剤)を組み合わせての治療で根治が望める可能性が高まりますので、早期発見が重要です。
私が西脇市立西脇病院内科で勤務している際のデータを集めた一部期間で、以下のようになっております。従いまして、大腸がん検診を受ける根拠は以下にまとめられ、やはり、1年1回の検診受診が勧められます。
- ・便潜血検査を定期的に受けている人は、受けていない人にくらべて大腸がんで死亡するリスクがかなり減るのは間違いない。
- ・便潜血検査が陽性だった人は、二回のうち一回だけ陽性でも、大腸内視鏡検査を受けたほうがよい。
- ・便潜血検査が陽性だった人は、痔の出血と思われる場合であっても、大腸内視鏡検査を受けたほうがよい。